【文化】ダンブッラの黄金寺院

シーギリヤからほど近い場所にあるダンブッラは、王国領内における仏教建築でも特に古くまた特徴的な都市です。アジャンター石窟や莫高窟のような石窟寺院が多数纏まっている様は、名前を挙げた両者にも劣りません。
その中でも「黄金寺院」と称されるのは5つの石窟寺院群で、その歴史は紀元前3世紀まで遡ると言われます。

セイロン島に仏教が伝来してすぐ、この地に僧院が営まれました。この時から既に最大かつ最重要な施設として運用されていたこの僧院は、紀元前1世紀ワッタガーマニー・アバヤ王の手によって寺院へと成長しました。王はタミル人の謀略によって王都アヌラーダプラから追放された際にダンブッラで保護され、15年の後に帰還を果たしました。そしてダンブッラで保護されたことを大変に感謝し、多数の寄進を行ったのです。
その後も幾度となく増築が繰り返されました。現在の「黄金寺院」という呼称は、ポロンナルワ王国最後のニッサンカ・マッラ王が寺院に金箔を施したことに由来します。この王はまた、70体もの仏像を寄進しました。
述べた通り、黄金寺院には多数の像があります。内訳は釈迦像が立像、坐像問わず153体、王の像が3体、ヒンドゥー教の神像が4体で、特に多いのは第二窟「マハラジャの石窟」です。56体の釈迦像が安置されるこの石窟には2,100㎡にも及ぶ天井画が施され、釈迦によるマーラ神への説法の場面や、スリ・カンディ史に関係する内容が描かれています。

ダンブッラの黄金寺院は、高さ約150mの岩山の中腹に築かれています。観光の際は、歩きやすい格好をお勧めします。

【日本語版】スリ・カンディ王国政府広報紙 サティ

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