【文化】6/14はポソン・ポヤ・デーです
我が国の仏教徒は、月に4回あるポヤ(上弦・満月・下弦・新月)の日に法要などを行いますが、とりわけ満月の日が重要視されます。その中でも6月の満月は「ポソン・ポヤ・デー」と呼ばれ、5月満月のウェサック・ポヤ・デーに並んで盛大に行われます。というのもこの2つの日は我が国の仏教徒にとって大変大切なもので、5月は釈迦の誕生/成道/涅槃を祝い、6月は仏教が我が国に伝来したことを祝うのです。
ポソン・ポヤ・デー当日は仏教徒宅や公共施設などがクードゥ(提灯)や蓮華のオブジェ、仏旗で飾り立てられ、さらに「僧侶」「鹿」「マンゴー」「男性」のオブジェや絵画も飾られます。この4つは仏教伝来に関する逸話に拠るもので、この6月にしか見ることが出来ません。
仏教の伝来はこのように語られています。
紀元前3世紀6月の満月の日、インドはアショカ王の子息マヒンダ王子が阿羅漢と俗人を伴って宣教のためセイロン島を訪れていました。ちょうどその頃にアヌラーダプラ王国のティッサ王が鹿狩りをしていましたが、見つけた大きな鹿(実はマヒンダ王子に協力する山神)を追って王子に対面します。王子はマンゴーに関する問答を経て王の聡明さを感じ取り、王に仏法を授けました。王は説法を受けて深く帰依し、王国でも広めたのです。
国内では特に、この問答が行われた場所とされるミヒンタレーやティッサ王の都アヌラーダプラで盛大に祝います。王と王子が出会った場所にはアンバスタレー大塔(冒頭の画像)が建立され、聖地として崇められています。
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